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2020年1月末に黒川弘務東京高検検事長の半年間の定年延長が閣議決定されました。(※5月22日付けで辞職)

検察官の定年延長は前例がなく、各界から批判の声が上がっています。

そもそも、内閣が独立性の強い検察の人事に介入するのも異例です。

良い機会なので、今回は、検察庁の組織構成と、階級・役職について、まとめてみました。

検察庁とは?

引用元:千代田遺産

検察官を統括しているのは、検察庁という行政機関で、上部組織は法務省となっています。

検察庁は、形式上は法務省の下部組織になりますが、検察という職務の特異性から行政府(内閣)からは独立した存在でもあります。

これは三権分立(行政、立法、司法)の原則に乗っ取り「司法の独立」と言われています。

検察だけが持つ公訴権(裁判を起こす権限)の行使に不当な政治介入を防ぐのが主な目的です。

例えば、大物政治家を逮捕して、裁判にかける時に、政治が介入してうやむやにしてしまったら、何もできないですもんね。

警察官は逮捕権はありますが、公訴権はありません。

次に検察庁の構成について見ていきたいと思います。

検察庁の構成について

検察庁は、主に4つ(最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁、区検察庁)に組織分けされています。

主に裁判所の本庁・支部(最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、簡易裁判所)に設置されています。

検察庁のトップは検事総長で、最高検察庁(最高検、主に最高裁を担当)の長も兼任しています。

補佐役は次長検事と呼ばれており、検事総長に事故のある時や欠けた時に、その職務を代行します。

高等検察庁(高検)ですが、全国に8ヵ所(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)にあり、主に高等裁判所を担当し、検事長をトップとしています。

今回、定年延長された黒川弘務検事長は、東京高検のトップですが、東京高検の検事長は、他の7ヵ所の高検の検事長よりも格上とされており、検察庁の中では、検事総長に次ぐナンバー2として扱われています。(※報酬額も検事総長の次に多いです)

その為、東京高検の検事長から検事総長に昇格するのが慣例のようです。

次長検事の立場が微妙になっている気がします。

地方検察庁(地検)は、全国50ヵ所に存在し、主に地方裁判所、家庭裁判所を担当し、検事正をトップとしています。

区検察庁(区検)は、全国438ヵ所に存在し、簡易裁判所を担当し、 上席検察官(不置の区検においては検事正の指定する検察官)をトップとしていますが、 区検の所在地を管轄する地検の検事正の指揮監督を受けます。

検察官の種類は?

引用元:スタディング

警察官はテレビドラマなどで、皆さんに馴染みがあるかもしれませんが、検察官についてはあまり知られていませんよね。

検察官の種類(階級)は、下から副検事・検事・検事長・次長検事・検事総長と5種類しかありません。

これだと区別が大雑把すぎるので、細かく区分した職名(通称呼ばれているもの)もあります。(階級と役職を足すと下記のようになります)

下から、新任検事、A庁検事、シニア検事、三席検事、次席検事、検事正、検事長、検事総長と呼ばれています。


新任検事  検事任官1年目の検事。


A 庁検事  検事任官後4~5年目の検事。
      A 庁とは、東京地検や大阪地検といった大規模な検察庁のこと
      検事任官後4~5年目の検事は、A 庁に配置されるため。

シニア検事  A 庁検事期間を終えた検事。

三席検事  地方検察庁において、次席検事に次ぐ立場にある検事。
      一般的に小規模な地方検察庁に置く。

次席検事  属する庁の長に次ぐ立場にある検事。
      高等検察庁及び地方検察庁に各1名置く。

検事正    地方検察庁の長の立場にある検事。
      属する庁の職員を指揮監督する。

検事長    高等検察庁の長の立場にある検事。
      管内検察庁の職員を指揮監督する。

検事総長  最高検察庁の長の立場にある検事。
      全ての検察庁の職員を指揮監督する。

引用元: 法務省(検事のキャリア)

特捜部とは?

よく名前を聞く特捜部(特別捜査部)は、東京・大阪・名古屋の地方検察庁に設置されています。

※特捜部は、その他の地方検察庁にはなく、この3ヵ所しかありません。

主に、 政治家汚職、大型脱税、経済事件を独自に捜査し、長の特捜部長は他の部長よりも地位が高く、地方検察庁ではナンバー1の検事長、ナンバー2の次席検事に次ぐナンバー3と言われています。

検察の中でも独自の捜査を展開しており、内情はあまり知られていません。

ターゲットに大物が多いので、あえて秘密にしているとみて良いかもしれません。

まとめ

今回は、検察について書いてみましたが、けっこう難しいかもしれません。

検察トップの検事総長の定年は65歳ですが、現在の稲田伸夫検事総長は、2020年7月に退任する(2年間で退任するという慣例があるらしい)と言われており、後任に定年を延長した黒川弘務東京高検検事長を当てるのが、安倍内閣の狙いなのではないかと言われています。

まあ、検察官(検事総長以外)の定年は63歳で、定年を伸ばしたのは今までにない前代未聞のことで、そもそも内閣が検察の人事に介入するのもかなり異例です。

ちょうど東京五輪の開催期間なので、ドサクサに紛れてやっちゃうみたいな感じがしますけど、まだ分かりません。

これを見て、少しでも興味を持っていただければ、幸いです。

以上、ここまでお付き合いありがとうございました。

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