安倍総理が辞任を発表し、後継の総理大臣が9月半ばには決まりそうです。

「総理」と「首相」という言葉がありますが、違いはどういったところにあるのでしょうか?

その辺りをまとめてみました。

文字では「首相」、読みは「総理」

引用元:毎日新聞

首相の定義ですが、「首席宰相の略語で、国の行政機関のトップ」を指します」

ニュースでは文字で表記されることが多いです。

対して総理は、「内閣総理大臣の略語で、日本の行政機関のトップ」を指します」

ニュースでは音声として読み上げられる時に使われる傾向があります。

よくニュースなどでは「安倍首相」と表記されていますが、読むときは「安倍総理大臣」という事が多いですよね。

日本の首相は、内閣総理大臣を指しています。

内閣総理大臣というのは、日本固有の官職名です。

海外のメディアでは「prime minister」と呼ばれ、日本語に直すと「首相」となります。

海外の首相の肩書は?

では、海外にはどのような肩書を持った首相がいるのでしょうか?

ドイツは連邦政府のため、「連邦宰相」が行政機関のトップとなっています。

そのため、ドイツの首相は「連邦宰相」となります。

中国では国務院という機関が行政権を持ち、そのトップは「国務院総理」と言い、首相にあたります。

国家主席はその上にいるので、国家元首的な意味合いも兼ねています。

なので、中国の首相は習近平さんではありません。

つまり、それぞれの国で定められた行政のトップが首相と呼ばれています。

では、日本と同じ議院内閣制のイギリスの首相の肩書はどうなのでしょうか?

イギリス首相の正式な肩書は、

「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国首相 兼 第一大蔵卿 兼 国家公務員担当大臣」

と言うそうです。

長いです!

ちなみに第二大蔵卿というのは、日本で言う財務大臣を指します。

日本は何故、肩書を変えるのか?

引用元:毎日ことば

日本では読むときには「○○総理」、文字で表すときには「○○首相」と肩書を変えていますが、これは何故でしょうか?

例えば、現在のドイツの首相はメルケルさんですが、文字だと「メルケル首相」です。

ドイツ国内では「メルケル連邦宰相」が正しいと思われます。

しかし、それを他の国のトップにも応用すると、呼び方がバラバラになり混乱してしまいます。

イギリスなんて、あの長い肩書をつけることになるので、読めません。

あれはアナウンサー泣かせですよね。

それで、海外のトップを「首相」と統一するのは分かるのですが、日本なら読むときも、表記するときも「安倍総理」でいいのではと思ってしまいます。

「相」は大臣の別名

大臣の別名を「相(しょう)」と言います。

これは古代中国に由来していて、元々は「皇帝や国王を補佐する官職」として使われていました。

具体的な官職だと相国(しょうこく)、丞相(じょうしょう)などがあります。

歴史好きな人は聞き覚えがあるかもしれません。

例えば三国志に登場する曹操は後漢の丞相でしたし、諸葛孔明も蜀の丞相でした。

暴虐で有名な董卓も、後漢の相国になっています。

聞き間違いを防ぐため?

引用元:言葉の救急箱

話を戻します。

例えば、外務大臣は文字にすると、「外務相」になります。

これを「がいむしょう」と読むと、「外務省(役所)」「外務相(大臣)」のどちらを指しているのか分からなくなります。

聞き間違いや意味の取り違いを防ぐために、書くときは「外務相」、「外相」として、読むときは「がいむだいじん」としています。

考えるとややこしくなるので、日本では「首相」、「総理」ともに同じ人物を指していると考えてもらえれば良いかと思います。

以上、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。